阪大免疫学フロンティア研究センターの鈴木一博教授は以前より
交感神経が免疫を調節する研究を精力的にされています。
今更の感がありますが、今朝の新聞記事で目にしました。
神経系が免疫系を制御していることは100年前から指摘されていましたが、
その分子機構はよくわかっていませんでした。
鈴木先生は交感神経が免疫細胞の制御に関わっていることを明らかにされました。
精神的・肉体的ストレスで交感神経の活動が高まる昼間(特に午前中)に
リンパ球がリンパ節に留まる(好中球は逆に血液から皮膚や筋肉などの
末梢組織へ移行する)ように制御し、病原体の攻撃に備える体制を整えます。
交感神経の活動が休まる夜間にリンパ球はリンパ節を出て、血液を循環して
病原体を攻撃します。そのため予防接種は午前中に受けた方が効果的になります。
太古より連綿と続く交感神経のこのリズムが私たちの身体を
合理的に守ってくれているのです。
緊張とリラックスの適度なバランス、早寝早起の生活習慣が大切というお話。